お茶をおいしく飲むのには、いろいろの条件が絡んできます。
使う水やお湯の温度、お茶の葉にお湯を注いでから待つ時間、それを茶碗に入れる注ぎ方などです。
お茶、特に緑茶をいれる水は臭いなどもなく、そのまま飲んで美味しい水が、一般的にはお茶をいれるのに適しています。
そしてマグネシウムやカルシウムなどあまり多くない軟水といわれる水がよいと考えられます。
一般の家庭などで日常的にお茶をいれるときに使うのは水道水が多いと思われます。
水道水を使っておいしい美味しいお茶をいれるコツは、まず水を一度煮沸させることです。
その後数分間放置し、水温を少し下げます。これで水の中に含まれるカルキ(塩素系水消毒剤)臭が除かれ、地域によっては過剰なマグネシウムやカルシウムも適度に沈降し、お茶に向いた水になります。
まず、急須(きゅうす)にお茶の葉を入れ、そのお茶に適した湯をそそいだ後、しばらくおくとお茶の中の成分がお湯に溶け出し、ほどよい味と香りが出てきます。
そして急須から茶碗につぐときは、一度にさあっとつがずに、急がずに少量ずつ入れて行きます。
そして最後の一滴まで完全にしぼり切るようにします。
お茶碗につぐお茶の量は三分の二か四分の三くらいにします。
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玉露は急須に60度くらいにさましたお湯を入れたら、ゆすったりせず、静かにしておきましょう。
このお茶の温度は、うま味成分のアミノ酸のみがよくとけ出して、飲む時にちょうど人肌くらいと言われます。二煎目は少しお湯の温度を上げ、湯の量も少し多くして70~80秒ほどそっとしておいてつぐとよいでしょう。 -
煎茶の湯温はやや高く90度くらいで、1分ほどして茶碗につぎます。
この温度になるとお茶のうま味成分のアミノ酸のほか、カテキンの成分がよくとけて出てきます。
成人病をはじめいろいろな病気によくきくカテキンの成分が、もっともよくお湯に出てくる温度です。
あまり時間を長くおくとカテキンがどんどん出てきて渋くなります。
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硬い葉や茎を使ったお茶ですから、熱い湯をそそいでも結構です。
味が淡泊なので食後のお茶によく、老人や子供にも勧められるお茶です。 -
ほうじ茶は番茶や茎茶を強火でいって香ばしいかおりをつけたお茶です。番茶と同じく熱湯をたっぷりとそそいで、30秒ほどしてから茶碗についで飲みます。
ほうじ茶は熱湯でないと味が悪く、引き立ちません。冷たく冷やしておくと夏などには最高の飲み物になります。
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紅茶の香りを十分に出すためには、ぐらぐら沸騰している状態のお湯を紅茶葉に注ぐのがコツ。
茶葉残渣を除き、そのまま、あるいは砂糖、レモン片ないしミルクを加え香りを楽しみつつ飲む。 -
ポットにいれた熱湯程度のお湯をウーロン茶葉に注ぐ。
茶葉はそのままカップに残し、何度かお湯を注いで飲み、香味の変化を楽しむ。